店主、ありがた屋のらぅめんを語る

その1、スープ

ありがた屋のスープ

○魚の風味を極限まで引き出した魚感溢れる和風出汁と、シンプルにコクを求めた動物系スープをブレンド。

重層的な味わいに、あっさりしながらも一口目のファーストインパクトを意識した上で後味の良さを求めました。

和風出汁は真昆布、カタクチイワシ(2種)、鰹節、鯖節、宗田節、トビウオをそれぞれの素材に合わせて適正な煮出し時間に合わせて随時投入していきます。

和風出汁は動物系のスープを生かすためにも雑味やえぐみよりも旨味を意識して苦味が出ない最大限の分量で仕込んでいます。

動物系スープは豚の丸骨を一旦ボイルしたものをブラシで綺麗に汚れを取り、旨味が出やすいように割ります。

豚足も包丁を入れます。

丸鶏もしっかりと中抜きして汚れを取り除きます。

そうすることで雑味がなくコクのある動物系スープが出来上がります。

和風出汁と動物系のスープを合わせたものがありがた屋の基本のスープになります。

その2、元ダレ、油

元ダレ(しょうゆ、しお)について

○日本蕎麦の“返し”を意識した上でタレ自体にも旨味を持たせる。

全ての元ダレについて意識していることは「旨味を持つタレに仕上げること」です。

しょうゆらぅめん、しおらぅめん共に化学調味料を使っていないので物足りなさを感じさせない重層的で、ラーメン自体の味を安定させることを意識しました。

しょうゆの元ダレは真昆布、かつお、さばを煮出してしょうゆ、塩、酒、みりんなどで仕上げます。

 

しおの元ダレは真昆布、かつお、マグロ、飛び魚を煮出して塩、酒、みりん、しょうゆ、砂糖などで仕上げます。

スープの材料にも使っている素材と合わせることにより、味の関連付けをしています。

 

・香味油はじっくりとネギの風味を移したネギ油を10cc使用。

香味油10ccって多分ラーメン屋としては少ないと思うのです。でもこの10ccが僕のなかではかんすいのアルカリ性とスープの酸性と中和して中世になるよいバランスだと思っています。

その3、自家製麺

ありがた屋の麺について。

○スープのりを考えた1.5mmの麺は口触りのなめらかさと、コシを求めました。

らぅめん用の麺は

北海道産の小麦粉の「春よ恋」、「きたほなみ」、「キタノカオリ」をベースに香川産のさぬきの夢をブレンドした「さぬきの風」、栃木産の「ゆめかおり」をブレンドして加水率38%で製麺しています。

なんでそんなにブレンドするの?

別に一種類で良くない?

と思われるかもしれませんがそれぞれに特徴があります。

北海道産の小麦粉は自然な旨味が溢れています。

さらに、滑らかで小麦の風味も抜群です。

しかし、弱点もあるのです。

北海道産の小麦粉はコシがなく、茹で伸びも早い!

そこでさらにもちもちとした食感と讃岐うどんの独特のコシを持つ「さぬきの風」を配合。

この粉、単体で打つとツルツル、シコシコ、もっちりもちもちなんです。

さらにさぬきうどん特有のコシも兼ね備えています。

加えて、栃木産の超貴重な強力小麦粉「ゆめかおり」をブレンド。

この粉は僕が知る限り国産小麦の中では最強の粗淡白を誇ります。

外国産では似たような粗蛋白のものも存在しますが国産ならではの風味の点でもゆめかおりが最高です。

加水する水にもこだわります。

軟水を使っています。

軟水機で硬度成分を取り除くことでグルテン本来の粘りが形成されて良い生地になるのです。

あと、天然塩は絶対必需品なんです!

人工的に作られた精製塩のメリットは安いくらいです!!

以前、実験で精製塩と天然塩で製麺して比べてみましたが

丸み、つやが全然違うし、コシと茹で伸びも違います。

さらに、小麦の旨味と天然塩の旨味の相乗効が分かりやすいくらいに違いました。

そんな訳でありがた屋の麺はもちろん天然塩で製麺しています。